私たちの考え方

初代である野口國之介が創業時に栽培を始めたのは、当時、霞ヶ浦に自生していた原生種の蓮根、「ヤナギ」(柳蓮)でした。柳の葉を思わせる細長い形状のヤナギは、地下深くに潜り込む性質があり、深い田のさらに奥深い場所に育ちます。このような蓮根がたくさん育っている田に思いを馳せて、私たちのブランドを柳蓮田と名付けました。

かつては機械などありません。このヤナギを、小さな鍬を使って手作業だけで収穫していたと伝わります。泥の中のヤナギを傷つけないように収穫するためには、大変な労力はもちろん、何より私たち農家の高い技術や技能が必要です。泥の中の蓮根を想像しなければならないからです。

農家の技術や技能は、常に農作物と接し、観察し、そして成長を見続けることで身に着くものです。すなわち農作物に対する深い愛情に裏打ちされているのです。さらに、個人の経験の蓄積を超え、代々の農家が苦労をしながら身に着け、親から子へと受け継がれてきました。

かつての農家であれば当たり前のことでしたが、農業界にも押し寄せるハイテク化の波におされて次第に忘れられつつあります。「柳蓮田」には、多くの名もなき先祖たちが残した偉大な遺産を継承し、農業の価値を社会に正しく伝えていくという想いが込められています。

柳蓮田 紹介動画(英語字幕付き)